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Living For The Cityはスティービーの曲の中でもブルースをベースにしたファンキーな曲です。曲はA、Bセクションという構成で、Aセクションがブルースをモチーフにしたコード進行(I7、IV7、V7を使用していますが、通常の5小節目に現れるIV7がなく、8小節、I7が続きIV7、V7、I7、I7となります)で構成されています。イントロからAにかけてのエレピのコード・バッキングは、基となるコードGb7(#9)を、Gbをベース音とし、3種類のトライアド(Gb/Abm/A/Abm)の繰り返しで表現しています。 このドミナント7th(#9)というコードは非常にブルージーなサウンドをだすコードで、ファンク系、ブルース系もちろんジャズ系の音楽でよく使われます。#9というテンションは同時に3度音も存在するので、メジャー、マイナーの判別がなくなり、ブルージーなサウンドつけられるテンションです。ここでは3度音を含むトライアドGb、#9というテンションを含むトライアドA、その2つのコードの橋渡し役を務めるトライアドAbmを繰り返すことにより、このファンキーなコード・バッキングが出来上がっているのです。詳しくは僕のホームページhttp://shigepiano.shisyou.com/about_pops.htmlで見て下さい。
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スティビーの曲はどれも親しみやすく、メロディも口ずさみやすいものばかりです。けれどもいざ曲をコピーしてみるとコード進行が普通のポップスでは使わないような斬新なコード進行を使っているものが多くみられます。普通そのような斬新なコード進行を使用した曲というものはそれなりの癖(アク)というものがメロディに影響するものなのですが、彼の作品はそのような難しいコード進行を使っている事など感じさせない、普遍的なポップスになっています。ここでは彼のバラード曲であるLatelyで説明してみます。AAB形式の曲で、前半2コーラスKey of Dbで進行し、転調のためのセクションを経て、Key of GbでBセクションに入りさらにエンディングの最後でKey of Ebに転調して終わるというトリッキーな構成の曲です。コード進行として一番注目するポイントはKey of DbからGbに転調するセクションです。このセクションはただ単純にGbに転調するという形ではなくEbm7Fm7Gbm7Abm7と進行しAMajor7に入った時点でKey of Emajorに調性が代わり、Bm7C#m7の時点でKey of Amajorに調性が代わり最後にC7(#11)を介してKey of GbmajoのIV、つまり転調したBセクションに入るという、連続したピボットコードモデュレーションを使っています。ピボットコードモデュレーションとは転調のテクニックの一つで前の調と後ろの調の両方ともに機能(ローマ数字でアナライズできる機能)を持たせたコード(ピボット・コード)を使って転調させるものです。この転調の特徴は前のキーの機能もピボット・コードが持っているので聴き手が意識しないうちに(知らないうちに)転調ができるという、いわば”だまして”転調させることができます。この部分の例をあげて説明しましょう。譜面を入れてみました。まず最初に前のキーであるDbのスケールを弾いてからコードを弾きます。AMajor7のコードのところで一度止めて今度はKey of EのダイアトニックコードでAMajor7G#m7F#m7EMaj7と弾きます。(何の違和感も感じないはずです)最後に新しいキーであるEのスケールを弾いています。どうでしょう?知らないうちに転調してしまいました。ピボット・コードはAbm7です。Key of DbではこのコードはVm7と解釈され、Key of EではIIIm7としてアナライズできます。つまりその次のコード,AMajor7で新しいKey(ここではKey of E)になります。(AMajorは新しいKeyのIVMajor7です)結構面白いテクニックなので研究してみるとよいですよ!Latelyの詳しいアナライズ僕のページshigepiano.shisyou.com/about_pops.htmlで載せてますのでどうぞよろしく!
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